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2016年6月

かき氷機「初雪」復元 その3

刃のとぎ直し

このかき氷機、手に入れた時に刃は現存していた。この年式のものだと、あっただけラッキー。

けれどサビサビで少し研いだだけでは、どうも使えそうもない。自分でやるのは難しいかなと思いつつ、半分あきらめかかっていたところ、ネットで色々と調べてみると初雪シリーズの刃の研ぎをブログで紹介している店があった。ダメもとで電話して事情をお話ししてみると「やってみましょう」とのことで快諾してもらった。お願いしたのは大阪の堺にある「研ぎ屋助八」さん。

詳細はこちら。その1その2。うちの刃の話を紹介してもらってます。

さすがの助八さんでもこれほど古くてサビの進んだものを研いだことはなかったみたいだけど、随分と手間をかけてやって頂いたみたい。価格も随分と良心的。申し訳ないくらい。研ぎから戻ってきた刃をみても、60~70年前のものとはわからないくらいきれいな刀身だった。

(後日、組み上げて使ってみると面白いようにキメの細かい氷がでてくる。驚きの研ぎ味。)

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かき氷機「初雪」復元 その2

サンポール大作戦

鉄さびとりにサンポールが効くというのがネットでよく紹介されている。試しにやってみた。ちなみに、ステンレスやアルミの流しに液がつくとざらざらになるので要注意。使ったのはサンポールでなくて、100円で売っているナイスという洗剤。

100円ショップで買ってきたバケツにナイスをなみなみと注ぎ、部材をいれて表面に洗剤がつくようにかき混ぜる。既に部屋の中が薬品臭い。いそいで窓をあけて換気扇つけて空気を入れ替える。1時間ほどおいて様子を見てみた。

鉄がむき出しになっている部分はある程度サビが落ちているが、塗装が残っているところはそのまま塗装がきれいになって表面に出てきている。イメージしていたのは均一に地金がきれいになって出てくる感じだったのが、塗装がのこっているところと残ってないところでマダラになってどうも違う。塗装を完全に剥離してからでないとイマイチな仕上がりになりそう。あと、サビが落ちたとしてもまだまだ金ブラシとかで仕上げないときれいにはならない。

サンドブラスター

鉄皿1枚でこれだけ苦労するのに全体ならどれだけ手がかかるんだとクラクラしてきたので、別な方法を模索してみた。次に試してみたのはサンドブラスター。砂粒を圧縮空気で飛ばして材料に吹き付けて磨いていくやりかた。埼玉の北本市に時間貸しで安めのレンタルブースがあったのでお世話になった。

予約の電話をすると親切に対応してもらえた。料金は時間制。他に予約が入っていなければ延長もできる。

この店のサンドブラスターは、ブースの中に加工したい物をいれフタをした後、前の穴から手を突っ込み手袋をつかって吹き出しの口を操作する形式。結構大きいので、初雪のパーツなら軽く入れることができた。
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早速、一番大物からかけてみた。圧縮空気で砂を吹き付け、サビも塗装もみるみる落ちる。これは楽しい。あっという間に一つ目が仕上がった。これを紙やすりやら剥離剤やらでやるとどれくらい時間がかかることか。感動。古くなった塗装とさびが落ちて鉄の地肌がでてきた。製造当時の鋳物の造形がそのまま出てきている。文字や絵柄もはっきり出てきたし、バリなんかもよくわかる。

サンドブラスターを砂でやると、鏡面にはならずに白いざらざらした表面になる。鏡面にするには専用のビーズなんか使うみたいだけど、今回はやらなかった。キラキラの表面に仕上がったらクリアで仕上げようかとも思っていたんだけど、このままだと見えるところに使うにはもうひと手間いるので、プラサフかけて塗装することにする。

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全部のパーツを仕上げて2時間ちょっと。帰りは地元で有名なつけめん「次念序」に。うまかった。満腹。

鉄はサンドブラスターにかけるとすぐ錆びるので、帰ってきてからは洗浄もかねて重曹を水に溶かしてつけておいた。

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かき氷機「初雪」復元 その1

夏の風物詩、かき氷。うちの近所にかき氷専門の氷屋があって、手回しのかき氷機で作ってくれるふわふわのかき氷が有名。夏の暑い時期にはいつも行列ができている。そこの氷屋のかき氷機の、あの鋳物の鉄でできた質感と、昭和のデザインなんかがずっといいなと思っていた。

そうこうするうちに、見つけたのがこれ。思わず衝動買いしてしまった。今の製品にない造形。手の込んだ曲線で持ち手やカバーが作ってある。この鋳鉄のずっしりとした質感。すばらしい。字も右から左に書いてある。今のものはプラスチックと単純な曲線になっていて、この当時のものはコストもあってなかなか作れないんだろうなとしみじみ。

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この製品は今でも後継機種が作られていて、そのメーカーに写真を送って製造年を問い合わせてみた。その日のうちに返信が返ってきて、すぐに調べてくれたみたい。「古いもので資料がなくわからない。多分1950年代のものではないか」とのこと。こういうメールにも丁寧に答えてもらえるというのが、この製品が名機として長生きしている理由かもしれない。先方も忙しいのにこんな問い合わせをして申し訳ないと思いつつも、嬉しかった。

この機械、全体的にサビサビ。一部塗装は残っていて当時の色合いなんかは想像できる。この風合いと貫録を生かしたいと思いつつも、そのままこれでかき氷作っても家族には食べてもらえないかなと思い、塗装も新たに全部やり直すことにした。

分解

まずは、全体をばらすところから。構造は単純なんだけど、いたるところで錆びついていてボルトやネジがまわらない。マイナスドライバーで力いっぱい力をかけてなめてしまったところも何か所か。556をかけてみたり、金槌でたたいてみたり、

一番困ったのが足と底面をとめているマイナスのネジ。力をかけて回したときにスッと力が抜けて、ネジ山をなめてしまった。長い年月でネジと本体がサビで固着していて、随分固くなっている。これだけ固いとマイナスのネジ頭だと耐えられないみたい。もうこうなると、どうにもこうにも進めない。工具箱をガラガラ探して、出てきたのがウォーターポンププライヤー。こいつでねじ頭をつかんで、思いっきりはさんでぐいっとやると何とか回った。ボルトの幹を折りそうで怖かったが何とか。もう、汗でTシャツがべっとり。

それでも、とうしても回らないものが一つだけあった。マイナスのネジ頭もなめてしまい、プライヤーで頭を挟んで回しても空回り。もう、このネジはあきらめることにして、本体から抜くことを最優先に。ネジ頭を鉄ヤスリで削って面をつくり、その面をプライヤーでつかんでまわした。この作戦は大成功。固かったネジも何とか外れてくれた。
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外してみたはいいけど、このネジの代替はあるんだろうか。ネットで調べてみると、同じように古い初雪を分解している人がいて、そのサイトによればこの年式の初雪に使われていたのはインチネジとのこと。ネットでインチネジの規格表があったので、ピッチと径を測ってみるとたしかにぴったりのものがあった!早速、ネットで注文。昔は合うネジがないと、現物もって金物街にバイクでいったんだけど、今の世の中は便利になった。(後日、届いたものをねじ込んでみるとぴったり!正解だった。)

仕事から帰ってきてこつこつやって、2日がかりで各パーツに分解できた。

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